イームズについて

デザイナーズ家具で有名なものと聞かれて、まず最初に思い浮かぶブランドと言えば、
「イームズ」かもしれません。

その元祖は強化繊維プラスチック(FRP)を使用したイスで、現在でも中古品が取引されています。

そして現在、正式ライセンスの元に製造・販売しているのは、
Herman Miller(ハーマンミラー)社Vitra(ヴィトラ社)です。

ところでイームズチェアのシンプルで鮮麗されたデザイン、
どこかで見た覚えはありませんか?

そう、駅のホーム等に置いてあるプラスチック製ベンチです。

あのイスはイームズのサイドシェルチェアが元になっているという話をどこかで聞いた覚えがありましたが、調べてみると、日本のコトブキ社がイームズのデザインに影響を受けて作ったものらしいです。

そんなこんなで私たちにも馴染みのある有名なイームズ チェアですが、
皆さんもご存じのようにここ数年、イームズの「ジェネリック リプロダクト製品」が1万円そこそこで販売されるようになりました。

実は、イームズのチェアはすでにデザイナーの意匠版権の期限(保護期間20年)が切れているので、ライセンスが無くても復刻版を製造することが出来るようになったからなんです。

「ジェネリック・リプロダクト製品」はデザイナーの、オリジナルデザインをより忠実に再現されているとのこと、ではどの程度なのか、インプレッションしてみます。

イームズ チェアの比較

Eames Shell Side Chair DSW (ウッドベース)

Eames Shell Side Chair DSW

写真を見て、ブルーとホワイトのイスの違い・・・分かります?

●左のブルーの方は、hhstyle.com南堀江店で購入したVitra社製の正規ライセンス品。

●右のホワイトはブラウデザイン楽天市場店で購入したリプロダクト品。

パッと見た感じは同じように見えると思います。
では、どこが違うのか?下の写真を見てください。

DSW正規品の脚 DSWリプロダクトの脚

写真では分かりにくいかもしれませんが、木製の脚に注目すると、リプリダクトの方は金属プレート部分を挟む部分の粗さが目立ちます。
また、ネジなどの金属部品は、ホームセンターで手に入りそうなものを使っています。

DSW正規品の脚の底 DSWリプロダクトの脚の底

こちらは脚の裏です。
正規品の方は木製部分を傷めないように補強する白いプラスチックがネジ止めされています。
対してリプリダクトの方はゴム板をボンドで付けてあります。

DSW正規品の証

あと、大きな違いでは、ライセンス正規品は製造ブランド名が記載されています。

さらに製造国やシリアルナンバーのシールも貼られています。

対してリプリダクトの方は、何も記載されていません。

座り心地

イスとしての機能、座り心地は無視できません。

実は、ココに大きな差があります。

このリプロダクト製品は、正規品と比べて一回り大きく、足の接地性が悪いんです。

足の長い人ならいいですが、標準的な日本人の足の長さですと、恐らく高すぎて落ち着かない感じがあると思います。

そして、プラスチック素材の違いや形状の違いにも大きな差があります。

リプロダクトの方は堅いんです。全くしならない素材なのでフィット感がありませんし、当然、長い時間座れないと思います。

それに比べて正規品の方は体をスッポリ包み込む感じで、すごく座り心地がいいんです!体を後ろに倒して伸びをすると、少ししなって気持ちが良く、その違いをより実感出来るハズです。

こうしたことを考えると、リプロダクトはあまりオススメ出来ないという結論になります。

見た目だけで良ければいいんですが、必ず座り心地の面で不満が出てくるからです。

1万円も出すのであれば、もっと安くて座り心地の良い物を探す方がいいですし、デザインに惚れているのであれば、余程格安でない限り、もう少し頑張って正規品を購入した方が良いと思います。

私はこのリプロダクトのイスを2脚購入して2年は経っていると思いますが、ほとんどオブジェ状態ですから・・・

2009.1.6